WSL2をインストールする

投稿日: 2024年6月30日

WSL2(Windows Subsystem for Linux 2)とは、Windows 10およびWindows 11上でネイティブのLinuxカーネルを実行できるようにする機能です。
WSL2は、初代WSL(WSL1)の改善版であり、LinuxのバイナリをWindows上で直接実行できる環境を提供します。以下にWSL2の主要な特徴を挙げます。

WSL2

  • Linuxカーネルの完全なサポート:WSL2は、Linuxカーネルの完全なバージョンを使用しており、これによりLinuxのシステムコールや機能がより高い互換性でサポートされます。
  • パフォーマンスの向上:WSL2は、ファイルシステムのパフォーマンスがWSL1に比べて大幅に改善されており、特にI/O操作が高速化されています。
  • 互換性の向上:WSL2は、Dockerなどのコンテナ技術を含む、より多くのLinuxアプリケーションやツールとの互換性を提供します。
  • ファイルシステムの違い:WSL2では、LinuxのファイルシステムがWindowsファイルシステムとは別に管理されますが、相互アクセスは可能です。

WSL2の利点

  • 開発者にとっての利便性:Windows環境上でLinuxの開発ツールやスクリプトを直接使用できるため、クロスプラットフォームの開発が容易になります。
  • シームレスな統合:WindowsファイルシステムとLinuxファイルシステム間のファイル共有が容易であり、両方のOSの利点を活かせます。
  • リソースの効率的な利用:仮想マシンを使わずにLinux環境を提供するため、リソースの利用が効率的です。

WSL2のインストール方法

WSLの有効化

PowerShell(パワーシェル)を検索で探します。Windowsマークの右に検索欄がありそこに「powershell」と入力すると検索結果一覧に表示されます。種類が多数ありますので間違えないようにしてください。

表示名から右クリックで管理者権限をクリックします。

wsl –installコマンドを実行します。入力後エンターキーをおします。

しばらくするとインストールが完了します。
ここでUbuntoのuserアカウントを作成する画面とPCを再起動する画面のパターンどちらかが表示されます。

userアカウントを作成する画面になったらユーザ名とパスワードを作成してください。

この画像ではusernameをpassとしています。
その後にpasswordを作成します。入力すると表示されませんがデータは入っております。確認用にもう一度同じpasswordを入力してください。

インストールが完了しているかの確認はPowerShellで「wsl -l -v」と入力します。

PS C:\Users\xxx> wsl -l -v

Ubuntoとは

「Ubuntu(ウブントゥ)」は、人気のあるオープンソースのLinuxディストリビューションの一つです。Canonical Ltd.が開発およびメンテナンスを行っています。

Ubuntu(ウブントゥ)

  • 無料で利用可能:Ubuntuは無料でダウンロードして使用でき、ソースコードも公開されています。
  • 使いやすさ:ユーザーフレンドリーなインターフェースを持ち、初心者にも使いやすい設計がされています。
  • 定期的なリリース:通常、半年ごとに新しいバージョンがリリースされ、長期サポート(LTS)版は5年間のサポートが提供されます。
  • ソフトウェアセンター:豊富なアプリケーションを簡単にインストールできるソフトウェアセンターが提供されています。
  • コミュニティサポート:活発なコミュニティが存在し、フォーラムやドキュメントを通じてサポートが受けられます。

操作はCUI(Character User Interface)と言われる文字ベースのユーザーインターフェースになります。
Ubuntuでよく使われる基本的なコマンドになります。

ファイルとディレクトリ操作
項目コマンド内容
ディレクトリの一覧表示ls現在のディレクトリ内のファイルと
ディレクトリを表示します。
ディレクトリの移動cd [ディレクトリ名]指定したディレクトリに移動します。
例:cd Documents
ディレクトリの作成mkdir [ディレクトリ名]新しいディレクトリを作成します。
ファイルのコピーcp [コピー元] [コピー先]ファイルをコピーします。
例:cp file1.txt file2.txt
ファイルの移動/名前の変更mv [移動元] [移動先]ファイルを移動または名前を変更します。
例:mv oldname.txt newname.txt
ファイルの削除rm [ファイル名]ファイルを削除します。
例:rm file.txt
ディレクトリの削除rmdir [ディレクトリ名]空のディレクトリを削除します。
ディレクトリ内にファイルがある場合は
rm -r [ディレクトリ名]を使用します。
システム操作
項目コマンド内容
管理者権限で
コマンドを実行
sudo [コマンド]管理者権限でコマンドを実行します。
例:sudo apt update
パッケージの更新sudo apt updateパッケージリストを更新します。
パッケージの
インストール
sudo apt install [パッケージ名]新しいソフトウェアパッケージを
インストールします。
例:sudo apt install vim
パッケージの削除sudo apt remove [パッケージ名]ソフトウェアパッケージを削除します。
例:sudo apt remove vim
その他の便利なコマンド
項目コマンド内容
現在のディレクトリを表示pwd現在の作業ディレクトリを表示します。
ファイルの内容を表示cat [ファイル名]ファイルの内容を表示します。
例:cat file.txt
ファイルの検索find [ディレクトリ] -name [ファイル名]指定したディレクトリ内で
ファイルを検索します。
例:find /home -name file.txt
パッケージの削除sudo apt remove [パッケージ名]ソフトウェアパッケージを削除します。
例:sudo apt remove vim
テキストの検索grep [検索文字列] [ファイル名]ファイル内で特定の文字列を
検索します。
例:grep "search term" file.txt
システム情報の表示uname -aシステムの詳細情報を表示します。

これらのコマンドを使うことで、Ubuntuの操作や管理が効率的に行えます。

WSLからUbuntuを削除する手順

WSLのディストリビューションを確認 現在インストールされているWSLディストリビューションを確認します。コマンドプロンプトまたはPowerShellを開いて、以下のコマンドを実行します。

wsl --list --verbose

または

wsl -l -v

これで、インストールされているすべてのWSLディストリビューションが一覧表示されます。

Ubuntuの削除

確認したリストからUbuntuを削除します。以下のコマンドを実行します。

wsl --unregister Ubuntu

ディストリビューション名が異なる場合は、リストで確認した正確な名前を使用してください。例えば、Ubuntu-20.04の場合

wsl --unregister Ubuntu-20.04

設定→アプリ→インストールされているアプリ

インストールされているアプリの検索欄に「ubuntu」と入力し、アプリが表示されたら「…」からアンインストールを選択します。

これでWSLのubuntuが削除されます。

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