パレート図は、原因とその影響の大きさを視覚的に比較するためのツールであり、特定の問題に対する原因の重要度を示すのに役立ちます。
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この図は、品質管理の分野で特に人気がありますが、経済学、ビジネス分析、プロジェクト管理など、さまざまな分野で広く使用されています。
パレート図の背景にある考え方は、イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートに由来し、彼の観察から「80/20の法則」としても知られています。これは、効果の大部分(例えば、売上の80%)が原因の小さな部分(例えば、顧客の20%)に起因するという考え方です。
品質管理でパレート図を使用する主な目的は、最も重要な原因に焦点を当て、限られたリソースを最も効果的に割り当てることにあります。
Excelでパレート図を作成
Excelでパレート図を作成する機会はたまにあります。作成に時間をかけ過ぎて本来の目的以外に時間をかけては元もこもありません。
ここではパレート図をExcelで作成できるようにステップを踏みながら教えていきます。どうしてもダメな場合や急いでいる場合はこの記事の最後にExcelサンプルファイルをダウンロードできるようにしてあります。
1.Excelで表を準備
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表を作成するときにB列をソートします。その時その他は除外してソートします。セルのB8には合計値を出します。
合計値は比率を計算するのに使います。
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次にセルのC2に比率計算を入力します。「=B2/B$8」と入力します。
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累積比率なので次のセルからは一つ上のセルを足すように数式を追加させていきます。最終的に累積比率は1になります。
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判りやすいように累積比率をパーセントに変換します。Excelのホームにある%ボタンをクリックしてパーセント表示にさせます。
2.グラフを作成
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まずセルのA1からC7までの範囲を囲んでExcelの挿入タブをクリックし、おすすめグラフをクリックします。
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おすすめのグラフの一番上のグラフを選択しOKボタンを押します。
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画面にグラフが表示されるので次にグラフをクリックし、Excelのグラフデザインタブをクリックし、データの選択をクリックします。
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データソースの選択のウィンドウが開きその中の累積比率を選択し編集をクリックします。
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系列の編集ウィンドウが開きます。その中の系列値の↑ボタンを押します。
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系列の編集になるので「累積比率」の文字範囲まで選択します。「$C$2:$C$7」→「$C$1:$C$7」範囲を変更したら系列編集のウィンドウの↓ボタンを押します。
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OKボタンを押します。
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OKボタンを押します。
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グラフの折れ線が0の値からスタートすれば成功です。
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次に棒グラフをダブルクリックします。すると右側のメニューにデータ系列の書式設定が表示されるのでその中の要素の間隔を0%にします。
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要素の間隔を0%にすると棒グラフの幅と幅の間隔が0になり太くなります。
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Excelのグラフのデザインタブにあるグラフ要素の追加をクリックし、「軸」→「第二横軸」をクリックします。
クリックすると軸のラベルがグラフタイトルの下に表示されます。
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さっき表示された軸のラベルをダブルクリックします。右の軸の書式設定でグラフマークのアイコンをクリックします。
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軸のオプションの軸位置の目盛を選択します。
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そのまま軸のオプションの下にあるラベルからラベル位置にあるリストを「なし」に選択します。
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折れ線グラフの位置が左側にずれます。もう少しで完成しますのでそのままグラフの左側にある目盛をダブルクリックします。右側の軸の書式設定のグラフのアイコンをクリックします。
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軸のオプションの境界値の最小値と最大値を変更します。
最大値はその表の合計値をいれます。最大値に数値を入れると最小値が変わる場合があるので最小値を0に変更します。
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次にグラフの右側の目盛をダブルクリックします。右側の軸の書式設定のグラフのアイコンをクリックします。
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軸のオプションの境界値にある最大値を1.2→1.0に変更します。
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完成すると以上のグラフになります。
作成する手順が多いので覚えるのは大変ですが見栄えが良いので使っていくことをお勧めします。
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注意:本記事の内容に関して運用した結果の影響については責任を負いかねます。あらかじめご了承ください。